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「基本文献点訳事業」に大きな支援 (2008.02.28)

 「基本文献点訳事業」とは、カトリック中央協議会が発行した『教会の祈り−新しい聖務日課』と『カトリック教会のカテキズム』の二書の点字化製作です。いずれも点字書で20冊になることが見込まれる大作です。この事業は年間を通じて当館の課題となっていましたし、その必要性を十分心得ていましたが、時間的にも予算的にも相当のエネルギーがいるところから、正直、着手できない状態にありました。  

昨年の春から夏にかけて利用者の方から、「ぜひ読んでみたい」との希望が寄せられ、特に「カテキズム」はプロテスタントの牧師さんからのリクエストでしたので、「できません」とはお返事できず、何とかしなければという思いが募っていました。  そこで、製作経費を裏付けるため、昨年12月、当館のニュースレター「通信あけのほし」誌上で、広く一般の皆様にご支援をお願いしました。しかし、このお願いがそもそも歳末ご寄付の一環ということもあり、趣旨が少し曖昧な感じを持たれたこともあってか、目標に遠く届かずという結果となりました。

熟慮の末、本年1月下旬、この二書が教会の基本文献であり、視覚障害者が読みたいと願っていることを全国の修道会本部と地元の東京教区内の教会に訴えました。その結果、有り難いことに1カ月間に製作資金として多額の力強いご支援が寄せられました。短期間の内に、多大なご厚志を賜ったことに改めて感謝と深い感激を覚えました。  

これにより点字データ入力作業と製作費の見通しが立ち、作業に集中できるようになりました。ご支援いただいたすべての皆様に心からお礼を申し上げます。 「教会の祈り」は3月中には校了となり、「カテキズム」は点字データの入力が間もなく終了し、校正作業に入れる見込みです。 有り難うございました。

(館長・高橋秀治)

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